インビジブル機構エアバッグカバー一体型成型装置

インビジブル機構

インビジブル機構の特徴(エアバッグカバー一体型成型装置)

現在の自動車には運転席を始め、助手席などにもエアバッグを搭載する事が標準になっています。

従来、インパネ助手席にエアバッグを設定するには、別部品を取り付けるか、衝突時にエアバックが展開しやすいように成形後のインパネ自体にミシン目の加工をする必要がありました。

インビジブル機構とは、当社がダイハツ工業様と共同開発した独自機構です。特殊な装置を金型に装着することで、インパネの成形と同時に加工が可能になり、従来のエアバッグ設定時に必要な別部品の取り付けや成形後のミシン目の加工作業が不要になります。

これによって、生産性の向上やコスト削減に繋がります。

(特許3889693号)

インビジブル機構のメリット
  • 成形後の部品取り付けや後加工が不要になります
  • 加工時間が短縮され生産性の向上につながります
  • 後加工が不要のため、加工コストが削減できます

大型金型のサイズイメージ

従来のエアバッグの場合

インパネにエアバッグ取り付け用の穴を空け、エアバッグ部品を固定、カバーを取り付けます。

当社のエアバッグカバー一体型成形装置を使用した場合

インパネ成形と同時に裏面にミシン目加工と同様の溝を形成し、ダッシュパネルからエアバッグが展開しやすくします。

インビジブル機構の仕組み

インビジブル機構によるエアバッグカバー一体型成型の仕組みをご説明します。


1型閉じ

金型のCOR型にインビジブル機構をセットします。

この時、装置の先端部が樹脂充填部の中に進入しないようにセットされます。

型閉じイメージ

2射出

金型内に樹脂を注入します。

この時点では、樹脂の流れが装置によって妨げられないため、樹脂がまんべんなく、かつ迅速に行き渡ります。

射出イメージ

3形成

樹脂の充填後、樹脂が硬化する前にインビジブル機構を動作させ、破断用の溝を形成します。

これによって、成形と同時にインパネにエアバッグ展開用のミシン目加工が形成されます。

形成イメージ